木村華子個展 [ ] goes to Gray

河岸ホテルの地下ギャラリーと1階フロアにて、9月17日(土)から10月17日(日)まで、木村華子の個展「[   ]goes to Gray」を開催いたします。


[   ] goes to Gray


会期:9/17(金)-10/17(日) ※期間中の金・土・日・祝のみ会場
開場時間:11:30-17:00
入場料:500円
アーティスト:木村華子
キュレーター:黒田純平/keshik.jp
※カフェまたは宿泊利用の方は無料でご覧いただけます。
※ご宿泊の方は曜日にかかわらずご覧いただけます。室内にも設置希望の方はツインルームもしくはトリプルルームをご予約いただき、備考欄にてお知らせください。

宿泊予約はこちら:https://www.hpdsp.net/kyoto/hw/hwp3100/hww3101.do?yadNo=382502

 

本展示は京都市内各所で行われるKG+2021のプログラムの一環として開催されます。

KG+2021
KYOTOGRAPHIE Satellite Event
KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭と連携し、同時期に開催することで国際的に活躍する写真家やアーティスト、国内外のキュレーター、ギャラリストとの出会いの場と国際的な情報発信の機会を提供します。
(http://kyotographie.jp/kgplus/2021/exhibitions/index.html)

 

本展示に寄せて会期中限定のspecial drink2種類もご用意いたしました。作品タイトルや、今回の作品で印象的なブルーのネオンからインスパイアされた見た目も味も楽しいドリンクです。作品鑑賞とともにお楽しみください。


今、世界が混乱している。そう言われてまず思いつくのは現在私達の日常を奪う「パンデミック」だろう。2019年の終わりと共に発生し、またたく間に世界を脅かしているCOVID-19は2021年の今も終息の目処がつかないままだ。

そんな誰もが想像しえなかった非日常が起きている中、我々が生活をしているここ日本でも同じことが言える。政府の対応により、今までの当たり前の生活を自粛し感染被害を拡大しないように行動するもウイルスの猛威は止まらない勢いだ。そんな状況の中でも社会は回り続けており、我々は生きている。

この状況を変える手立ては、誰しもが「正解」を持っており、「不正解」を持っている。まるで、どちらでもなく、どちらかであるような「グレーゾーン」の中にいる感覚のようだ。これは、我々が生きている社会の中で常に存在しており、無意識の中で生まれる事象でもある。これまでに出会った対象や現象も、最初は答えや名前などなかった。それらを認識ができるようになったのは、先人達が生み出したものを我々はバイアスという名のレイヤーを重ねているからだ。

しかしそれらを用いても、対象や現象に対して意見はバラバラに生まれ、結果的に認識は、グレーゾーンに入ってしまう。まるで、対象の周りには白と黒の線が集合し灰色で覆われているようだ。

木村華子は、その言葉にならない現象と向き合い作品を制作している。普段は商業カメラマンとして生業をしているが、この時代に生まれた自身の立場と社会を重ねながら表現活動を行っている。近年は街中の、なにも描かれていない白紙のビルボードを被写体にし、青いネオンライトを施したシリーズ “SIGN FOR [          ]”で、「意味が有ることと無いこと」というメッセージ性を込めた「時代のポートレート」とも言える作品を発表している。

木村はコマーシャルとして写真を扱いながらも、アーティストとしても写真という手段を選んでいるが、本人は2つの立場を肯定しながら活動している。これは、グレーゾーンに木村自身が滞在し今の時代と共存して生きていることを表している。

 “SIGN FOR [          ]”は我々にとって「救い」でもある象徴なのだ。

本展では、会場であるKAGAN HOTELの地上と地下のスペースを使い、 “SIGN FOR [         ]”シリーズを展開する。

この二極化された空間に、別々に展示された同じシリーズの作品を鑑賞し終えた後、あるアンケートを答えてもらうことで、本展示のゴールでもあるグレーゾーンに到達するだろう。

文/黒田純平/keshik.jp

 

 

アーティストプロフィール:

Hanako Kimura 木村華子

1989年、京都府出身。大阪市在住。同志社大学文学部美学芸術学科卒業。
大学卒業後、商業フォトグラファーとして雑誌や広告などを撮影する傍、自身のライフワークとして作品制作を開始する。
主に「存在する/存在しない」などの両極端と捉えられている事象の間に横たわるグレーゾーンに触れることをステートメントの中心に据え、時代性を内包したコンセプチュアルな作品を展開する。
近年は写真を主軸とした表現に留まらず、立体作品、コラージュ、インスタレーションなども手がけている。

 

<受賞歴>

2020年「Sony World Photography Award 2020」ナショナルアワード(日本部門賞)二位
2018年 「UNKNOWN ASIA 2018」グランプリ受賞、レビュアー賞5部門、審査員賞4部門
2017年 「第16回 写真1_WALL」審査員奨励賞受賞 (菊地敦己氏選)
2013年 「KYOTO PHOTO AWARD」 アワード部門優秀賞受賞
2012年 「御苗場vol.11」 レビュアー賞2部門受賞

 

<主な展示>

2020年 個展「SIGNS FOR [          ]」 Sony Imaging Gallery 銀座・東京
               個展「SIGNS FOR [          ]」 tagboat・東京

2019年 グループ展「WFD × Auction Center Taipei」台北オークションセンター・台北
              アートフェア「ART OSAKA 2019」ホテルグランヴィア大阪・大阪
              アートフェア(滞在制作、作品展示) 「ON/OFF PARKING LOT PROJECT」華僑城創意文化園・深セン
              グループ展「THE STORIES of “UNKNOWN ASIA”」THE STORIES・大阪
              アートフェア「Wonder Foto Day 2019 台北国際写真交流展」松山文化クリエイティブパーク・台北
              アートフェア「ART FOUND 04」The Jam Factory・バンコク

2018年 グループ展「UNKNOWN ASIA Art Exchange」ダイビル本館・大阪

2016年 個展「写真庭園プロジェクトVol.2 眼火閃発」中之島Spinning・大阪
              個展「写真庭園プロジェクトVol.1 発光幻肢」gallery Main・京都

2013年 ふたり展「KYOTO PHOTO AWARD 優秀賞受賞者展」GALLERY 9・京都
              グループ展「Selected Photographers  御苗場受賞者展」72Gallery・東京

2012年 ふたり展「木村<交差>展」壹燈舍・大阪

 

hp: http://hanako-photo.sakura.ne.jp/

insta: https://www.instagram.com/hanako_kimura/

fb: https://www.facebook.com/HanakoKimuraPhotographer/ 

 

 

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